本との出会いって不思議なもので、「6月に入ったし、また本を1冊買えるぞ~!」なんて意気込んで本屋さんにいっても、意外と空振りだったりします。
頭の片隅で何かを考えながら、本屋さんに行っても気がそぞろでちゃんと選んでいなかったり。
そのくせ、時間つぶしにふらりと入ったら2冊も3冊も読みたい本に出合ったり、
違う場所で違うタイミングで同じ本に出合っても、今度は「買いたい」と思えたり。
今回の出会いは、母とランチの帰りにふらりと寄った本屋さん。
珍しく「あ、これ買わなきゃ!」と思える本に出会いました。
それがこちら。
さみしい夜にはペンを持て 古賀史健 著

あの、「嫌われる勇気」で一躍有名になった著書の本です。
「すごい」の分析
ざっくりした内容を話すと、
「自分の生き方に困ったタコロジー君がヤドカリおじさんに出会い、日記を書くことを通して自分を見つける」
という話なのですが、なんというか表現がすごい。
あ、これこれ。
こういう「すごい」とか「感動した」で片づけちゃうんじゃなくて、どう「すごい」のかきちんと表現することで自分を掘り下げる大切さが書かれています。
そうね、ヤドカリおじさんにならって、この「すごい」をちゃんと表現すると、
まずは著者の表現力と起承転結力。(そんな力あるのか?笑)
ほんと大げさにいうとシルクドソレイユを見ている感じ。
本にのめりこんでいるので、いちいち「わ~すごい」って思っている訳ではないのですが、
タコロジーくんの成長、ヤドカリおじさんの背景、タコロジーくんの日記、クラスメイトの話。
物語の切り替わりが巧妙で、次から次へと読みたくなります。
なのに大事なことも書かれているので、もう一度前の章に戻ってみたり。
読んだことある方はわかるかもしれませんが、「夢を叶えるゾウ」シリーズに似ているというか。
あれも、ほんと大好きな本なんだけれども。
そして、もう一つがサイドストーリーの面白さ。
ただ単に、おじさんの教えを受けているタコロジーくんの話ではなくて、おじさんのアドバイスをやってみることで成長するタコロジーくんとは別に、タコロジーくんの学校生活に関する話も同時に進んでいきます。
が、これまた展開が巧妙。
ヤドカリおじさんは日記を書くことしかアドバイスしないのですが、これがタコロジーくんも気づかぬうちに自分の日常生活へと影響していきます。
読み終えた後はついウルウルしちゃって、なんだか大作を読んだ後の様な満足感。
これが、私の思う「すごい」の理由かしら。
日記?ブログ?
全部包み隠さず話しているか、というと100%のキキ、無添加・無着色ではないかもしれないですが(笑)、
このブログは、やっぱりおじさんのいう日記に近しいものがあるような気もします。
タイトルがあって、
1日の流れを書くんじゃなくて、1つの事柄に対して自分の思いを丁寧に表現したり。
自分との対話だったり、未来の自分を助けるバイブルだったり。
日記は日記でQ&Aダイアリーというものをかれこれ11年続けていますが、これはこれで、自分の成長や分析を残せています。
ただ、これは毎日質問が決まっているから、必ずしも分析とは言えない日も。
だって、「お財布にいくら小銭がはいっていますか?」っていう質問もあるし(笑)
もう少し、毎日でなくても要所要所で自分の深い気持ちを残してもいいのかもしれません。
そして、この本の粋なところがこちら。
袋とじ(笑)

「もしも書くのがとまってしまったらこれを開けるように」
と書かれています。
まだ開けてはいませんが、いつか書くことをやめてしまったら開けてみようかな。
気になる第二弾
この本には、第2弾があります。
さみしい夜のページをめくれ

気になる~!!!(笑)
これが7月の1冊になるのか!?
でもそのまえに、久しぶりに「嫌われる勇気」を読もうかな~!
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