Apple StoreでiPhoneを交換する手続きをした1週間後…
失うって辛いこと
この携帯盗難事件が起きてからというものの、たくさんの人にこの日のことを話しました。
家族や友人、職場の人にはもちろん
警察の人にもだし、Apple Storeの店員さんにだって。
中には厳しいことを言う人もいたけれど、
たくさん寄り添いの言葉もかけてもらいました。
たかだか携帯だったかもしれません。
でもいつも使っていたものが、盗難に遭い、さら痛ましいほど破損されるというのはやっぱりショックなもので、
今でも夜の川をみると、ちょっと心がゾワっとします。
iPhone交換の際には現物が必要ということで、Apple Storeからは代替機を借りていたのですが、
代替機を壊してしまってもいくらかの料金が発生するのでなんだかヒヤヒヤ。毎日ソワソワ。
夜の川ほどじゃなくても、ちょっぴり心がチクっとします。
ズボンもセーターもジャケットも、一生懸命くっつき虫を落とし、ほとんど元に戻ったけど、
まだ痛々しい感じが残るのが、買ったばかりのベージュの靴。
かなり草木の汁にやられて緑と茶色の染みが落ちなくなってしまいました。
捨てるほどボロボロになっていないのもあって、置いてはいるのですが、
靴のクリーニングにもっていったらもう少しきれいになるかしら。
それとも、いつかまたジムに入会したとき用の靴にしようかしら。
少しずつ、少しずつ、手の傷も心の傷も、鋭い痛みが和らいできたころ、
私の新しいiPhoneが届いたという連絡が入り、受け取りに行きます。
もちろんApple Storeを出るや否や向かったのは、携帯のスクリーン保護シートを売っているいるお店。
1000円?5000円?
保護シートのコーナーに行ってみると、キャンペーンをしていたのもあってよさげなものが1000円で売っています。
痛手でいうと、もうここ数ヶ月はかなりの出費が続いているので、良いものが安いのはありがたい。
レジに向かい、シートを貼ってもらうサービスをお願いすると、この時期は繁忙期なのもあって出来ないとのこと。
自分では貼るしかないか…とも思いつつ、少し気になったのが、ガラスシートの実演販売ブース。
「あれはなんですか?」と尋ねると、
どうやら液体でスマホ全面を強固に保護するものなんだとか。
でもお値段は5000円ぐらいします、とのこと。
う…
パソコン、オーストラリアのチケット、そしてiPhone…
もうこれ以上はできる限りの出費をおさえたいところですが、
なんせあのバッキバキのスクリーンを見た直後。
あれだけ故意なダメージには何をもってしてもダメかもしれませんが、
自分の過失によるダメージは全力で避けたいところ。
ということで、お話だけでも聞いてみることにしました。
なるほど、なるほど。
シートのデメリットと、液体ガラスのメリットを比較します。
一度、その液体の保護剤をつけるともう剥がすことはできないんだとか。
でも、スマホの下取りは問題なくいけるようです。
もう避けられるショックは避けたい思いが強いのもあって、その液体強固ガラスを頼んでみることにしました。
裏のカメラを含む両面で5600円ほど。
20分ほど待って、受け取りに行きます。
作業を行なってくれた優しそうな販売員さんが、
「ちょっと多めに塗っておきましたからね〜」
と。
もしかしたら、ただのリップサービスかもしれません。
でも、なんだかそれが本当のような感じがして、Apple Storeに行ったことをきっかけに、
あの日のことを鮮明に思い出して張り詰めていた心がゆるみます。
実は…と簡単に経緯を話し、
もうボロボロのスマホを見たくないことを話していると、
販売員さんも、落とした携帯のGPSが誰かの家の中を示したことがあったんだとか。
けれども盗難の証拠がない以上、警察は動けず、泣く泣く諦めるはめになったんだとか。
あの時の、あの悲痛感をわかちあいます。
そして、
「この携帯は大事に使ってあげてくださいね」
と、ケースに入れたスマホをもう一度預かり、今つけてしまった指紋を丁寧に拭いてから渡してくれました。
なんだか、その一言がとっても暖かくて、
ちょっとだけ、ほんのちょっとだけど確実に、
心のおもりが少し軽くなったのでした。
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これにて、スマホ盗難事件シリーズはおしまい。
6回に渡るこのシリーズを読んでくださり、本当にありがとうございました。
人間だもの。生きているとうっかりは起こってしまうけれど、
避けられるうっかりは一緒に避けていきましょうね(笑)
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