去年からずっと気になっている1冊がありました。
小川糸さんのライオンのおやつ
ツバキ文具店やキラキラ共和国で小川糸ワールドに魅了されている私にとって、
気にならないわけありません。
人生の最後に食べたいおやつは何ですか?というキャッチコピーに心をわしづかみにされつつも、
当時はハードカバーしかなかったのでなかなか手が出ず。
図書館の予約も100人近い予約状況。
本屋に行っては手に取り、また戻す。という1冊のまま月日が流れていきました。
そして初めて文庫本を見つけたのは2022年も終わろうとしている年の暮れ。
迷うことなく手に取り、レジカウンターへ。
いつもは物が増えることを嫌い、Kindleでの購入も考えるのですが、
なんだか無性に紙の本を読みたい気分。
私にとって、紙の本で物語を読む時間って余裕を楽しんでいる象徴のような気がします。
ざっくりあらすじ
ざっくりしたあらすじは、
癌と診断され余命がわずかとなった30代の主人公、雫。
人生の最後の場所にとレモン島にあるホスピス「ライオンの家」へと引っ越します。
そこで毎週日曜日だされる入居者の思い出のおやつの話を中心に、雫の心の変化や、家族との時間。
そんな毎日が描かれています。
よくあるホスピスの話かと思いきや、30代という設定もあり、思ったより女性としての雫の細部まで描かれていてびっくりします。
この手の本の割には、おっぴらげな表現もあってむしろ違和感を感じるぐらい。
でも、そのちょっとした違和感がきれいごとだけじゃない人の最後を表していて妙に納得したりもします。
ちなみにこの本は、小川さんが癌と闘病する母のために書いた1冊でもあるんだとか。
出版そのものはお母様が生きているうちには叶わなかったものの、読んだ人が少しでも死を怖くなくなるような物語にしたいとおもい、書き進められたそうです。
私の死生観
死を身近に感じたことがあるか、と言われれば、雫ほどではありません。
ただ、大きい病院の産婦人科で働いていた時は、
元気に産まれる赤ちゃんと、静かに旅立たれるおばあちゃん。
生を喜び、死を看取る。
そんな毎日を過ごしていました。
病院にはたくさんの病棟がありますが、生と死の2つを看護する病棟は産婦人科だけと言われています。
そんな場所で働けたことは、私にとって「毎日」の重みをきちんと感じる受容体を作ってくれたような気がします。
…でも、寝て、朝が来る日々を過ごしていると忘れがち。
そして、母の事故。
自分だけじゃなく、愛する人が突然この世から消えてしまう恐怖も味わいました。
死は確実に、そして時に突然にやってくるようです。
おかげさまで母は無事ERから生還。
お正月に親戚で集まり、自分のお姉ちゃんに甘えている母を見ると、「無事」の有難みを心から感じたりもします。
最期のおやつ、何しよう?
そして本を読み終えて、ちょっと考えてみます。
最後に食べたいおやつってなんだろう。
もともとそんなに甘党じゃない私。
ぱっと思いつくものはありません。
32歳の私にとってはこれが正直な感想(笑)
最後に食べたいご飯だったら、
天下一品のラーメンや、母の作る手羽のから揚げ、いろいろ思いつくかもしれません。
でもおやつとなると何も思いつかない(笑)
もし私がレモン島でおやつのリクエストをするとしたら…
う~ん、やっぱり思いつきません。
ポップコーンはおやつにはいるかしら?(笑)
でも、「最後のおやつ」を探しつつ、人生を過ごすのも楽しいかもしれません。
さてさて、今日は何を食べようかな♪
ララ氏にもらったバターサンドも食べないとっ(笑)
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